特殊外来のご案内

腫瘍外来

お知らせ
2014年10月より、「進行期悪性黒色腫に対する骨髄非破壊的前処置および低用量IL-2併用の短期培養抗腫瘍自己リンパ球輸注療法のfeasibility試験」を実施しました。AMEDの支援を受けました。
2015年度より、悪性黒色腫を含む皮膚悪性腫瘍・悪性軟部腫瘍を対象としたTCR改変T細胞療法の医師主導治験を実施しました。
2017年3月より乳房外パジェット病に対する先進医療を実施しております。募集終了。
2019年7月より有棘細胞癌などを対象とした医師主導治験を実施しております。募集中。
2020年7月より乳房外パジェット病に対する患者申出療養を実施しております。募集中。
2020年9月より悪性黒色腫に対する先進医療を実施しております。募集中。
研究などに関してはこちらのページをご覧ください。
慶應義塾大学病院はがん診療連携拠点病院の指定を受けています。
皮膚悪性腫瘍に関するセカンドオピニオンに対応しています。
NPO法人皮膚がん・免疫・アレルギー疾患治療支援センター(Dermy)のパンフレット監修をしております。
曜日・時間 担当医 対象疾患
毎週火曜日 午前10時-:腫瘍センター (1号館3階 3A) 予約枠[腫瘍] 舩越 建、中村 善雄

悪性黒色腫
有棘細胞癌
皮膚悪性リンパ腫(菌状息肉症など)
乳房外パジェット病
血管肉腫
その他の皮膚がん(皮膚悪性腫瘍)

毎週火曜日 午後1時半-:皮膚科外来 (1号館2階 2G)予約枠[腫瘍] 平井 郁子、小林 研太
毎週水曜日 午後1時半-:皮膚科外来 (1号館2階 2G)予約枠[腫瘍] 舩越 建、平井 郁子
毎週金曜日 午後1時半-:皮膚科外来 (1号館2階 2G)予約枠[腫瘍] 舩越 建、平井 郁子
予約枠[腫瘍2] 中村 善雄
第2/4/5週土曜日 午後2時-:腫瘍センター (1号館3階 3A)予約枠[皮膚腫瘍] 舩越 建、中村 善雄、平井 郁子、小林研太(交代制)
対象疾患

悪性黒色腫
有棘細胞癌
皮膚悪性リンパ腫(菌状息肉症など)
乳房外パジェット病
血管肉腫
その他の皮膚がん(皮膚悪性腫瘍)

診療内容

 手術や抗がん剤治療(化学療法)といった、入院治療と相互にリンクした外来で、皮膚がんの治療予定、治療中、治療後の患者さんを診察しています。また、患者さんの状態に合わせた最適な治療を提供するために、腫瘍専門チームが定期的にカンファレンスを行い、診療に反映させています。ここ数年は、他の大学や一般病院からの紹介も増えており、腫瘍外来は週4日(火/水/金/土)5外来の体制になっています。

 手術に関しては、標準治療とされるがんの切除(皮膚悪性腫瘍切除術)のほか、首のリンパ節や腋の下のリンパ節、足の付け根のリンパ節の切除(リンパ節郭清術)などを行なっております。また、他の診療科との連携も取れており、外科や形成外科、整形外科、婦人科、泌尿器科などとの合同手術も行なっています。

 抗がん剤治療に関して、保険で認められている薬剤については、ほぼ全ての薬剤が使用可能です。

 なお一部の抗がん剤治療については、日帰り(外来)での治療も実施しております。

悪性黒色腫

オプジーボ、ヤーボイ、キイトルーダ、DTIC単独療法(入院/外来)、CP療法(入院/外来)など
進行期においては、オプジーボ、キイトルーダ、ヤーボイ、ゼルボラフ、タフィンラー、メキニスト、ビラフトビ、メクトビの使用が可能となり、DTIC(ダカルバジン)単独療法、CP(カルボプラチン+パクリタキセル)療法とともに治療に用いられています。また、病状や条件などにもよりますが、臨床試験に参加することも可能です。

有棘細胞癌

CA療法(入院)、C’A’療法(入院/外来)、CPT-11療法(入院/外来)など
治療は外科的切除を基本としていますが、体の状態によっては放射線療法も行っています。他の臓器に転移がみられた場合には、抗がん剤治療が中心になります。現在、C’A’療法(カルボプラチン+ファルモルビシン)やCPT-11療法(カンプト)を中心に治療を行っています。
そのほか、2019年7月から2021年6月まで、オプジーボ(ニボルマブ)の治験を実施中です。承認された参加者上限に達した時点で募集終了となります。

菌状息肉症

CHOP療法(入院/外来)、GEM単独療法(入院/外来)、IFN-γ静注療法(入院)、タルグレチン、ポテリジオ、ゾリンザなど
菌状息肉症など、皮膚の悪性リンパ腫に対しては、光線療法(PUVA-bath, ナローバンドUVB)、外用療法、放射線療法(局所放射線およびTotal Skin Electron Beam: TSEB)のほか、全身を治療可能な内服薬であるメトトレキセート(リウマトレックス)、VP-16(ラステッドS)、ボリノスタット(ゾリンザ)、ベキサロテン(タルグレチン)や、点滴での抗がん剤であるモガムリズマブ(ポテリジオ)、ゲムシタビン(ジェムザール)などを行っております。

乳房外パジェット病

weekly DOC療法(外来)、S-1/DOC療法、FP療法(入院)、weekly PET療法(入院/外来)、weekly PTX療法など
乳房外パジェット病の基本的な治療方針は外科的切除ですが、症状や患者さんの背景などを総合して検討し、通院での放射線療法を行うこともあります。疾患・治療についての説明から、治療後の経過のチェック、画像検査のみならず、他の臓器に転移がみられている患者さんの治療も担当しております。近年ではドセタキセルによる治療が奏効していることから、ドセタキセルを中心とした外来通院での抗がん剤治療を実施しております。また、進行の早い患者さんに対しては、weekly PET療法を行なっています。
また、乳房外パジェット病に対する薬物療法として、世界初の臨床試験であるドセタキセルとトラスツズマブの併用療法も実施しております。新規受付は終了し、参加された患者さんの投与継続中です。
現在、トラスツズマブによる治療歴のある患者さんを対象とした臨床試験(患者申出療養)を実施しております。

血管肉腫

weekly PTX療法、ヴォトリエント、ハラヴェン、ヨンデリス、DG療法(入院/外来)など
血管肉腫においては、複数の治療のコンビネーションが必要であるため、手術、放射線療法、抗がん剤を併用した集学的治療を実施しております。特に、進行期においては化学療法の効果の有無が重要であり、パクリタキセル、ドセタキセル+ゲムシタビン、ヴォトリエント、ハラヴェン、ヨンデリスなどを用いた治療やインターロイキン-2の局注もしくは点滴療法を実施しております。

悪性線維性組織球腫

AI療法(入院)、DG療法(入院/外来)など

エクリン汗孔癌、エクリン汗腺癌

外科的切除、抗がん剤治療など

メルケル細胞癌

外科的切除、放射線療法、バベンチオ治療など

腺様嚢胞癌

外科的切除など

微小嚢胞付属器癌

外科的切除など

隆起性皮膚線維肉腫

外科的切除、放射線療法など

悪性皮膚混合腫瘍

外科的切除など

アポクリン腺癌

外科的切除など